せき|兵庫 JR東姫路駅より徒歩1分 さわだ内科・呼吸器クリニック|ぜんそく COPD

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せき

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咳はその持続期間で急性(3週間以内)と遷延性~慢性(3週間以上)に分けることができます。

急性の咳は多くは感染症が原因ですが、遷延性~慢性の咳の原因は多彩になってきます。急性および遷延性~慢性の咳で頻度の多い疾患について説明します。

急性の咳

かぜ症候群

頻度としては一番多く、そのほとんどが自然に軽快します。

マイコプラズマ肺炎

マイコプラズマ・ニューモニアエという病原体によって引き起こされる肺炎で、肺炎全体の10~20%程度がマイコプラズマ肺炎といわれています。しつこい咳と、頑固な発熱が特徴です。
百日咳、風邪に似た症状がありこの後に咳が続きます。典型例では咳はコンコンと立て続けに起こり、最後にヒューと音をたてて息を吸い込むような特徴的な咳ですが、大人の場合は典型的な症状を示すことが少なくなります

百日咳

百日咳の症状は、子どもとおとなではかなり違います。乳幼児をふくむ子どもの場合、次のような典型的な症状がみられます。

(1)風邪に似た症状(2週間程度)

咳やくしゃみなどが続き、次第に咳がひどくなってきます。この期間を、カタル期といいます。

(2)発作性の咳(2~3週間)

百日咳の特徴の一つである、連続的な短い咳と息を吸うときにヒューと音のする発作が起こります。この時期を痙咳期(けいがいき)といいますが、 乳児の場合には咳をあまりせずに無呼吸状態になったり、けいれんを起こしたりし、呼吸停止に至ることもあります。また肺炎や脳症を併発することもあり、もっとも危険な時期です。

(3)少しずつ回復(2~3週間)

発作が減り、咳も次第におさまってきます。ただし、急に発作がぶりかえすこともあります。この時期を回復期といいます。
最初の咳の症状から咳が出なくなるまで、3カ月程度はかかるため、昔から百日咳と呼ばれてきました。
これに対しておとなの場合には、感染してもコンコンという咳が長く続くだけで、発作などの症状はほとんどみられません。そのため風邪による咳と間違えることが多いのですが、咳が1週間以上続く場合には、百日咳も疑ってみたほうがいいでしょう。

クラミジア肺炎

クラミジアトラコマティス、クラミジアニューモニアという病原体が起こす肺炎です。クラミジアトラコマティスによる肺炎は新生児に、クラミジアニューモニアエによる肺炎は小児から老人まで幅広く見られます。クラミジアニューモニアエは,感冒,咽頭炎,扁桃炎,気管支炎,肺炎,中耳炎,副鼻腔炎など,呼吸器感染症全般を起こします.発熱は軽度なことが多く,咳が長引くのが特徴です。

遷延性~慢性の咳

咳喘息

気道の粘膜が炎症を起こし、様々な刺激(かぜなどによる気道の感染、冷気、運動、タバコの煙、など)に対して過敏になることで、せきが起こる気管支疾患です。夜間にせきが多い、せきをしていても、たんはあまり絡まないといったことが特徴です。気管支ぜんそくとの違いは、気管支の収縮の程度が軽く呼吸困難や喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼーといった呼吸音)などが起こらないことです。診断は気管支拡張薬の吸入を行い咳が改善されれば咳喘息と考えられます。治療は気管支喘息に準じて吸入ステロイドを行います。吸入期間はガイドラインでは1年が推奨されています。

アトピー性喘息

アトピー刺激で咳感受性が亢進し喉頭や気管の掻痒感(イガイガ感)を伴う乾性咳嗽が起こります。イメージとしては”気道のじんま疹”の様なものです。症状は咳喘息と似ていますが気管支の収縮を伴わないためアトピー性喘息では気管支拡張薬を吸入して咳は改善しません。
抗ヒスタミン薬が有効ですが、咳嗽を完全に軽快させるためには咳喘息と同じようにステロイド薬の吸入を必要とする場合が少なくないです。

COPD

COPDは、気管支や肺胞などの肺組織に障害が起こり、呼吸機能が徐々に低下する病気です。高齢者に多くみられ、患者数は世界的に増加しています。
COPDの症状は、せきやタンの持続にはじまり、重症化してくると息切れ(呼吸困難)を起こすようになります。ありふれた症状がゆっくりと進行するため、気づいたときには重症化しているケースも少なくありません。COPDの最大の原因は喫煙(受動喫煙を含む)です。たばこの有害物質を吸い込むことで肺が慢性的な炎症状態となり、気管支が細くなったり、肺胞が破壊されたりして、肺に十分な酸素をとり込めなくなるのです。たばこ以外の有害物質やウイルス感染、加齢なども原因となりえます。
気管支喘息も、気管支が慢性的な炎症を起こして細くなり、呼吸機能が妨げられるという点ではCOPDと共通していますが、発症や悪化の大きな要因としてアレルギーが関与するケースが多いのが、COPDと異なるところです。また喘息では症状悪化による呼吸困難が発作的に起こり、発作が治まれば呼吸機能も正常に戻るのに対して、COPDではいったんダメージを受けた肺組織は回復せず、呼吸機能が完全に元に戻ることはありません。この点もCOPDと喘息の大きな違いです。

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※在宅酸素療法:ご自宅など医療機関以外の場所で、不足している酸素を吸入する治療法になります。自宅に酸素供給機を設置し、必要時あるいは24時間にわたり、酸素吸入をします。在宅酸素療法は、息切れなどの自覚症状を改善し、慢性呼吸不全患者様の生命予後の改善などに役立ちます。

非結核性抗酸菌症

非結核性抗酸菌症とは結核菌以外の抗酸菌によって生じる病気のことです。非結核性抗酸菌症の原因となるものとしては、Mycobacterium avium-intracellular(MAC症)とMycobacterium Kansasii症の発症が多く、これらが大半を占めています。非結核性抗酸菌症は、結核とは違い(だから読んで字のごとく非結核性!)ヒトからヒトへの感染はありません。
非結核性抗酸菌は、水回り、水道、浴室のシャワーヘッドなど、ぬめり気のあるところに多く生息しています。一説では、日本では女性の発症者数が多いのは、家事の最中に蒸気にのった病原菌を吸い込んでしまうことが関係しているのではともいわれています。また、非結核性抗酸菌症は庭でガーデニングをする方に多いという報告もあります。これらの環境中に長い時間を過ごし、空気中に漂う病原体を吸い込むことで感染が成立するのでは、と考えられています。
このように中年以降の女性に多く、感染者数は年間8,000人程度、死亡者数はそのうち1,000人強程度とされています。結核が減少しているのとは対照的に、非結核性抗酸菌症は増加しています。

症状は?

咳、痰、血痰、微熱、全身倦怠感などがありますが、いずれも結核と比べると軽く、慢性の呼吸器感染症の症状を呈します。また無症状で経過していることもまれではなく、他の病気の検査や検診で偶然発覚することも多くあります。

経過は?

増殖スピードは非常に遅いため、増悪と改善を繰り返しながら10~20年という年月をかけてゆっくり緩徐に進行します。
生命を脅かすことは少ないと思われています。
咳が多いなと思いながらも一生、非結核性抗酸菌症と診断されずに過ごす方も多くおられると思います。
治療を行っても菌を体内から完全に排除することは困難です。治療期間も10年単位となるため、長期的な経過観察が必要不可欠な病気です。

検査方法は?

胸部単純レントゲン写真と胸部CTといった画像検査や、痰を用いて培養検査と呼ばれる方法を行い診断します。

治療方法は?

MAC症に対してはリファンピシン、エタンブトール、クラリスロマイシン、ストレプトマイシン、といった薬剤が用いられます。一方、Mycobacterium Kansasiiに対してはイソニアジド、リファンピシン、エタンブトールといった薬剤が使用されます。これらの薬剤を駆使しながら併用療法を行うことが、治療の主体になります。しかしながら、これらの内服薬での治療効果は必ずしも高くなく、病原体を身体から完全に排泄することは困難です。かつ長期間内服が必要になることもあり、副作用も懸念される部分もあります。
内服薬での治療に加えて外科的な治療方法がとられることがあります。
非結核性抗酸菌症の治療方法は必ずしも確立されたものではなく、治療を行わない方がよいと思われる患者さんも多くおられます。人から人へ移る可能性もないため、スポーツジムに行ったり、温泉に行ったり日常生活における制限の必要性はありません。ただ増悪、改善を繰り返す病気のために、発熱、痰が増えたなどの時には早期受診をすると言った心構えが必要です。

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